夏休みに向けて ④

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夏休みに向けて ④

夏休みをいかに過ごすか、は子どもたちにとても大きな影響を与えます。その子の一生に影響を与えることもあるのです。前回に引き続き、子どもたちの夏休みの過ごし方について、是非とも気を配って頂きたいことについて書いてみたいと思います。

 

夏休みの宿題

夏休みの宿題をどの様に片付けるか、はとても重要です。
夏休みの宿題はできるだけ早く片付けてしまいたいものです。やらなければならないものは、できるだけ早く片付けてしまった方が気が楽です。宿題を後回しにして最後まで残してしまうと、宿題の締め切りに追い立てられるように夏休みが終わってしまいます。大人にとっても締め切りは辛いものです。そんな辛い経験をした子どもが「※勉強嫌い(勉強を避けたり、勉強から逃げ出したりすること)」になるのは当たり前のことです。
ポイントを押さえれば、子どもに宿題をさせるのはそれほど難しいことではありません。夏休みの早いうちから宿題をさせて早いうちに終わらせることができた子どもは、夏休みの最後を余裕を持って過ごせます。終わりよければ全てよし。余裕を持って夏休みを終えることができた子どもが「勉強嫌い」になることはまずありません。もし「勉強嫌い」になったとしたなら、他に何か原因があるはずです。極端な言い方をするならば、夏休みの早いうちから宿題をさせないで放ったらかしにするのは、子どもを「勉強嫌い」にしているのと同じなのです。

※勉強とは「勉めて強いること」、つまり「嫌なことであっても無理矢理にでも頑張ること」です。「勉強が好き」な子どもなどいるはずがありません。(勉強したら「褒めてもらえる」から好き、などと言うのは、「褒めてもらえること」が好きなのであって、勉強そのものが好き、とは違います。)その意味で、単純に「勉強が嫌い」なのは当然のことです。しかし、勉強を避けたり、勉強から逃げ出してしまうことは問題だ、とyamaは思います。

 

親とは「立木の傍で見るもの」

親とは「立木の傍(そば)で見るもの」だそうです。見ないふりをしていても、いつでも子どものことを観ているもの、だそうです。昔の人はうまいことを言うものです。
先程、ポイントを押さえれば、子どもに宿題をさせるのは難しいことではない、と述べました。その押さえるべきポイントとは、「子どもをよく見ること」です。例えば、子どもに宿題をさせたければ、子どもが宿題をしている様子を見たり、子どもがやった宿題を見たりしなければなりません。そんなことも見ないで「声かけ」だけをしていたのでは、逆効果になってしまうこともあります。
夏休みの宿題でも同じです。早いうちに夏休みの宿題をさせたいならば、夏休みが始まってすぐから、毎日、その日にやった宿題を持ってこさせて見てやらなければなりません。それを見もしないで「宿題をしなさい」などと言っても、子どもはすぐに言い訳をしたり誤魔化したりするようになってしまいます。子どもがそんな風になってしまったとしたら、それはけして子どもだけのせいではありません。

 

大切なのは自由課題

学年によっては自由研究や自由工作、感想文、感想画などが自由課題として出されます。実はこの自由課題こそが子どもたちの学習に対する姿勢や習慣に大きく影響します。
子どもたち、特に低学年の子どもたちの競争心はとても強いものです。ちょっとしたことでもすぐに競いたがります。自由課題はやらなくてもいい課題です。やってこない子どもの方が多くて当然です。出しただけでも目立ちます。そこをうまく持ち上げてやることができれば、子どもの自尊心や自己効力感が多いに刺激されるに違いありません。さらに、自分と他人との違い、自我を意識したり、自主性を育てたり、様々な効果が期待できるのです。

 

親子関係を見直すチャンス

小学校に入学してしまうと、それまでとは違って、親子で一緒に過ごす時間より、親子が離ればなれで過ごす時間の方がどんどん長くなってしまいます。これは、子どもの自立を促すという意味で重要なことではあるのですが、この時期をうまく乗り切ることができないせいで、親子関係がギクシャクしてしまうことも少なくはありません。夏休みは、親子関係を見直す良いチャンスです。親子の共通体験を増やすなどして、意識的に安定した愛着を形成してみていただきたい、と思います。

夏休みをいかに過ごすか、は、大げさでなく、子どもたちの一生を左右するくらいの影響力を持っているのです。

 

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