数を数える

yamaの独り言
この記事は約4分で読めます。

低学年には大きな数が苦手な子どもは少なくありません。昔の子どもたちは幼稚園生の頃から、お小遣いを握りしめて自分でおやつを買いに行ったものです。そんな体験の中から、子どもたちは数の感覚を身につけていったものです。10円玉1枚の方が1円玉5枚よりもたくさん物が買えることなどを自然に理解していくことができました。しかし、近頃の子どもたちは現金を持って買い物やお使いに行く経験がほとんどありません。そのためか、大きな数(10を超える数)について理解できずに困ってしまう子どもが少なくありません。

 

大きな数を数えさせる

以前、序数性と基数性についてお話ししたことがあります。大きな数を実用的に理解するためには、序数性と奇数性の両方について理解する必要があります。言い換えれば、序数性と奇数性の二つの違う性質をうまく統合しなければなりません。さらに、それを理屈として覚えるだけでなく、感覚的に自然に使える様にしてやる必要があるのです。ここをうまく乗り越えさせてやらなければ、「算数のセンス」などと呼ばれる算数的な感覚が身につかず、算数が苦手になってしまうことにもなりかねません。小学校の高学年にもなれば、ほとんどの子どもたちが千や万くらいまでの数の感覚は身につけています。しかし、その頃になって身につけたのでは遅いのです。そんな感覚が身につかないまま、繰り上がりや繰り下がり、四捨五入などを学習しても混乱するばかりになってしまうでしょう。

 

単位をつけて数えさせる

もし子どもたちが大きな数を数えるのが苦手の様なら、次の様な方法を試してみてあげてください。

数を数えるのでも、人なら1人、2人、、、、木なら1本、2本、、、、犬なら1ひき、2ひき、、、、と数えます。ものにはそれぞれ数え方があります。この、人や本、ひきなどのことを「単位」と呼びます。大きな数が苦手な子どもたちには、まず、この単位をつけてものを数える習慣をつけてあげてみてください。
試しに、子どもたちに下の図を見せながら「数えてごらん。」と言ってみてください。


低学年であれば、多くの子どもたちは人間と犬を区別せずに「7」と答えるでしょう。めざとく「4人と3匹」と答える子どもが中にはいるかもしれません。どちらも正解ではあるのですが、実は、この2つの答えにはかなり大きな違いがあります。
「7」とだけ答えた子どもは、まだ数の基数性について充分には身についていないかもしれません。「4人と3匹」と答えた子どもは、4が人間を表す数で3は犬を表す数だと区別できています。基数性についても理解が進んでいると言えるでしょう。
「7」と答えた子どもには、「人間だけ数えてごらん」、「犬だけ数えてごらん」、「女の子だけ数えてごらん」などと、区別しながら数えさせてみてください。その時、人間の数には「人」、犬の数には「匹」を必ずつけさせる様にさせてください。これがスラスラできる様になれば、大きな数のこともずいぶん理解しやすくなるはずです。人間と犬だけでなく、いろいろなものが混ざっているときに、それぞれを区別しながら数える練習をしてみてください。


次に、上の図を子どもたちに数えさせてみてください。その際に、まずは先ほどと同じように「百円玉だけ数えてごらん」、「1円玉は何枚あるかな」などの様に区別しながら数えさせてみてください。このときに、「百円玉は4枚あるから『4百』ということにしよう」、「十円玉のときは『十』をつけるんだよ」、「一円玉だけは何もつけなくていいよと言ってやってください。最初のうちは全部をまとめて言うことはできませんから、「百円玉が4百、十円玉が3十、一円玉が6」の様にばらばらの言い方でかまいません。それぞれを別々に数えられる様になってから、最後にそれらをまとめて言う練習をさせてみてください。一緒に遊ぶつもりで、本物のお金を準備して何度か練習させてやってみてください。

他にも百円玉を数えるときには「百、2百、3百、、、」、十円玉を数えるときには「十、2十、3十、、、」などの様に数えさせる方法などもあります。いずれにせよ、それぞれ何を数えているのかを区別させ、単位をつけて数えさせるのが良いようです。

このとき、5円玉や50円玉をあわせて使ったり、同じ種類のお金を9枚以上使ったりすると、子供たちを混乱させてしまいかねません。ご注意ください。
また、この方法だけでは「位上がり(99の次が100であること、十が10コ集まると百になること)」については身につけることができません。しかし、大きな数をすらすらと数えることができる様になってから「位上がり」を身につけさせればよいと思います。

 

タイトルとURLをコピーしました